イマジン・ヨコハマとはなんだったのかを探す半日〜報告編

「イマジン・ヨコハマとはなんだったのかを探す半日」。
ついに、開催です。
突然秋の陽気になったこの週末。急な寒さにも負けず、24名の方がご参加くださいました。

13時。イントロダクションからスタートです。
「私たちは、縁あってイマジン・ヨコハマに出会いました。関わりの最初はさまざまな立場や役割でした。出会った時期も場面も興味も年代もさまざまです。イマジン・ヨコハマってなんだったのでしょう。一人ひとりの中でそれぞれのイマジン・ヨコハマがあるのかも…。夏が終わり、秋を迎えた今、あらためてイマジン・ヨコハマを振り返ってみたいと思いました。」と、イマジン・ヨコハマ研究所の想いが伝えられます。
会場を開放してくださった米国国務省日本語研修所のジェンクス所長様からご挨拶、このワークショップの企画・運営メンバーをご紹介。


早速ワークショップ開始です。まずは、イマジン・ヨコハマのイベントの振り返り。広げられた年表に、ポストイットで個々の物語を使ってみんなで振り返ります。
続々重なっていく物語たち…。

○平成21年3月のキックオフミーティング。とにかく熱のこもったすごい空間だった。
○出張ワールドカフェのひとつ、気象予報士ワールドカフェでは、港側の気候が丘側にも影響していて横浜はつながっているという気づきがあって面白かった。
ヒルサイドで行った出張ワールドカフェは屋外で開催。はじめての人でも気軽に立ち寄れるような空間を作った。はじめてワールドカフェに参加したという人が、みんな知らない人なのに終わったときにはみんな知り合いのような気持ちになった、と言っていたことが印象的だった。
能楽堂等で出張ワークショップを行った。美術館はハードルが高くてその時はできなかったのだが、来年は横浜トリエンナーレが予定されており、プロデューサーは横浜美術館館長さんということで、何か連携ができないかと思っている。
○イマジン・ヨコハマの経験を生かし、地元福井でワールドカフェを行った。
○来年2月には、市川市で大規模ワールドカフェを企画している。

インタビュー。なるべく知らない人同士で2人一組になり、お互いに起こった「物語」を引き出していきます。


「○○さんがイマジン・ヨコハマにかかわった今日までのなかで、思わず心が動いた瞬間はいつだったでしょうか?それはどんなことでしたか?そこには、どんな驚き、揺らぎや熱がありましたか?」
「どんな物語にも転換点があるように、あなたにとって予想外の展開があったと思います。それはどんなことでしたか?そのときあなたはどうやってそれを乗り越えましたか?どんなことや誰があなたをサポートしたのでしょうか?」
「イマジン・ヨコハマの活動の流れのなかで、当初の役割や関わりを越えて、思わず一歩踏み出した瞬間は、いつでしたか?素の自分の持つ強い気持ちにしたがって行動したのはどんなことでしたか?
それはもしかすると、周囲はもちろん自分も驚く一歩だったかもしれません。何が起こりましたか?そこではだれと、どんな話をしましたか?どんな出会いがありましたか?そこから何が生まれましたか?
そこではなにがあなたを駆り立てたのでしょうか?あなたを動かした衝動や感情、エネルギーはどんなものでしたか?」

それぞれのもつ「物語」が会場に溢れ、熱のこもった空間に。
あっという間に一時間が経過。全体でシェアします。

「普段接することのないような、色々な人と知り合えた。つながりができた。」
「予想外のことといったら、全部が予想外。最初はワールドカフェという新しい手法に興味を持って参加したが、ワールドカフェを通じていろいろな人と出会い、対話の中で横浜のイメージがどんどんと自分の中に入ってくることが面白くなっていった。こんなところがあったのか、こんな人がいたのか、と、横浜をどんどん知っていった。」
「知らない建物の明かりを少しずつつけていくカンジだった。今までは、玄関から自分の部屋に真っ直ぐ向かって気付かなかったが、実は、途中には応接間があるし、ダイニングがあった。そういった真っ暗でみえていなかったものが見えていくカンジ。」
「テレビや映画を見ていたのから舞台に立ったカンジ。お店のお客さんとしてメリット・デメリットで横浜を見ていたのが、友人のような自分が働きかけることができる自由さ、生きているものとして横浜を感じることができるようになった。」
「平成22年3月の日産での“横浜の未来を語るワークショップ”が自分にとって一歩踏み出した時だった。“イマジン・ヨコハマの継続”はその場の中にとても存在していて誰が言い出しても本当は良かった。そして、それを言い出す役割を、自分がとったというかとらされたような感覚。でもその役割をとれて、とても幸せだった。」


物語を思い出し、熱や想いがシェアされたところで、さらに次のステップ、「個人にDeep Dive〜クレイワーク」へ。
まずは、ピカソがマタドールの絵を描く工程を、納めた数分の映像をみます。
不思議な映像。
「写実的に描いてほぼ完成したこころから、さらに重ねて描いていたことを初めて知った。」
「頭の部分を修正したところがあったが、修正が入ったときに、「直せるんだ」と思った。」
「ある時点でぐるっと転換した。」
とそれぞれの感想。
「机の上に粘土がたくさんおいてあります。ここからは、ピカソになったつもりで、ご自身の体の中にあるものを、言葉でなく出していきましょう。頭で考えずに、手で遊んでいく感じで、体を使って探してみましょう。皆さんに考えていただきたい問いは…」

色とりどりの粘土。パン生地のようなやわらかい粘土をこねながら、個々がさらに自分との対話に入っていきます。

クレイを持ち寄って、お互いにクレイをシェア。
さらに、クレイを集めてひとつのまちを創ります。
「今日感じたあなたにとってのイマジン・ヨコハマを、あらためてひとことでいうと、どんな言葉になるでしょうか?家族や大切な友人、あるいは知人にどんなふうにイマジン・ヨコハマを伝えますか?あなたが今創った作品に名前をつけてみてください。」


みんなでひとつのサークルになり、ゆっくりとチェックアウト。

そして、本日最後の問いです。
「あらためて、イマジン・ヨコハマを一言でいうとどんな言葉になりますか」

個々の中のイマジン・ヨコハマがポストイットで書き出され、共有されました。


■日時:平成22年10月24日(日)13時〜17時半
■場所:米国国務省日本語研修所
■参加者:24名
■内容:イマジン・ヨコハマとはなんだったのかを探す半日
13:00- イントロダクション
13:15- イベント振り返り
14:00- インタビュー(2人1組、30分×2、全体シェア)
16:00- 個人にDeep Dive〜クレイワーク
17:20- ダイアログ(ハーベスト)
17:30- チェックアウト
■協力:AI Process in Action