イマジン・ヨコハマ研究所<第1回>

いよいよ第1回の研究所。
研究所の方向性と今後の進め方を決めるミーティングです。


イマジン・ヨコハマ研究所は、一人ひとりが研究員。
対話や共同研究を通じて、イマジン・ヨコハマとはなんだったのか、ここから何が生まれていくのかを研究します。


12月のテーマは、「イマジン・ヨコハマを振り返る」。


主に、
(ア)実施者(イマジンヨコハマ設計者)
(イ)市民(ボランティア・市民ボランティアの家族・新しくボランティア参加している方・イマジンヨコハマをやめた方々等)
を対象に、
(1)企画・意図(期待した効果・やろうとしたこと)
(2)実施(実際にやったこと・できなかったこと)
(3)結果・効果(意図に対してどうだったか・意図しないけど起こったこと)
(4)振り返り・整理(よかったこと・改善点)
を振り返っていこう!ということになりました。


具体的な方法は、今後の検討。
どんな素敵が巻き起こるか、とっても楽しみですw

■日時:平成22年8月22日(日)14〜16時
■場所:BankART1929 CafeLib
■内容:イマジン・ヨコハマ研究所キックオフミーティング
    【1】イマジン・ヨコハマ研究所の方向性についての意見交換と共有
    【2】各自の「研究テーマ」設定
    【3】「共同研究テーマ」設定
    【4】今後の活動スケジュールについて
■参加者:4名

第1回研究所に向けた幹事ミーティング

7/10のキックオフワークショップで立ち上がったイマジン・ヨコハマ研究所。
第1回研究所を8/22に行うことに向け、幹事ミーティングを行いました。


どんなことができるか
どんな想いをもっているか
白熱した議論は2時間近くにもなりました。


■日時:7月29日(木)18時45分〜20時30分
■場所:元町のカフェ
■参加者:4名

イマジン・ヨコハマ研究所発足!

本日開催された、NEXT!イマジン・ヨコハマ キックオフワークショップ


ステートメントが描く「横浜の未来像」を実現するための取組を考えるオープンスペース・テクノロジー(OST)での提案のひとつとして、イマジン・ヨコハマ研究所は立ち上がりました。


集まったのは20名ほど。
それぞれの想いを語り合い、研究所の大まかな方向性と次回の開催予定を決めました。


どんなわくわくが生まれていくのか、とても楽しみです!

                                      • -

■背景
 2009年、横浜開港150周年の記念すべき年に、横浜では市民同士が語り合いブランドを創る「市民参加型都市ブランド共創プロジェクト〝イマジン・ヨコハマ〟」が行われた。
 イマジン・ヨコハマでは、新たな都市ブランドとして、未来の横浜を表すステートメント・スローガン・ロゴマークを生み出した。
 しかし、イマジン・ヨコハマには874人のボランティアが参加し、様々な対話の手法が用いられ、新たなプロジェクトが生まれるなど、ロゴマーク等だけでない多様な効果・成果が生まれていると考えられる。


■ビジョン
イマジン・ヨコハマとは何だったのか、また、ここから何が生まれていくのかを、
少しアカデミックに研究・分析し、その研究結果を発信し活用できるようにする。


■具体的な活動
イマジン・ヨコハマを検証し、進化・発展させていく勉強会を継続して行う。
研究内容を冊子などにまとめる。(12月までを目標)


■研究内容
1.イマジン・ヨコハマのこれまで(プロセス検証、対話の手法の研究等)
2.イマジン・ヨコハマのこれから(ブランドの活用、市民活動の展開)

概要

■イマジン・ヨコハマとは〜市民参加型都市ブランド共創プロジェクト〜

2009年、開港150周年の記念すべき年に、横浜では、市民同士が語り合い、横浜の未来像を描く活動が行われました。それが、「市民参加型都市ブランド共創プロジェクト“イマジン・ヨコハマ”」です。
参加した市民ボランティアは874名。大規模な語り合いや、ボランティア自身が開催したワークショップを通し、たくさんの市民の未来の横浜への想いを集めてきました。
集めた市民の想いを基に、横浜の未来像を表す「ステートメント」を描き、ステートメントの理念を端的に表すものとして、「OPEN YOKOHAMA」という「スローガン」とこの「ロゴマーク」が生まれました。

「市民の想いの詰まったこの「未来像」は、開港200周年に向けて市民のみなさまと共有し、さまざまな場面でお使いいただくとともに、国内外への横浜のイメージ発信に活用していきます」、と謳われています。

■イマジン・ヨコハマの目的と背景

【目的】

  • 市民の横浜への愛着・誇りを高め、地域活動につなげること
  • 対外的発信力を強化し、横浜市のブランドイメージを高め、観光誘客・企業誘致等につなげること

【背景】
そもそも、このような事業をスタートした背景は、大きく4つあります。

  1. 人口動態で2005年以降、東京都・神奈川県他市町村との転出入者数で転出超過(図1)
  2. 横浜市民の定住意向に減少傾向が見られる(図2)
  3. 世界の主要都市と比べ、国際的知名度は依然として低い状態にある
  4. 横浜は郊外区の発展などに伴い「横浜=港」というブランドイメージで包含しきれない多様な魅力を獲得しており、367万市民の一体感醸成につながる新たなブランドイメージが求められていること。

・・・ちょっとびっくりですが横浜に住みたい人が減っていることや、海外及び市民へのイメージ発信が必要になっているのです。
このような中で、横浜では、市民参加型の都市ブランド構築事業がスタートしました。

海外での都市ブランドの事例

このような都市ブランドの先行事例としては、
アムステルダム(オランダ)での、“I amsterdam”
バルセロナ(スペイン)での、“BARCELONA BATEGA!”〜あなた(=市民)がドキドキすると、バルセロナもドキドキする。
や、“b+b+b=B”〜b(=市民)が集まってB(バルセロナ)になる。
などがあります。

<参考>
シビックプライド研究会編著『シビックプライド;都市のコミュニケーションをデザインする』


<参考>横浜市ホームページ 都市経営・行政運営調整委員会資料(平成22年3月16日)
http://www.city.yokohama.jp/me/sikai/pdf/siryo/j1_20100316_ts_42.pdf
http://www.city.yokohama.jp/me/sikai/katsudogaiyo_h21-j-1.html

■イマジン・ヨコハマの特徴

  • 市民参加型のブランドづくり
  • 未来志向のブランドづくり

例えば、他の都市との比較の中でブランドをつくるのではなく、市民の「横浜への想い」を引き出し、それを集約してブランドにすることが意図されています。
まちの魅力はまちを構成する市民一人ひとりにある、という考え方もあります。イマジン・ヨコハマでは、ブランド構築を通じて、市民自身が改めて横浜の魅力や将来を考えることで、横浜への愛着が深まったり、横浜を愛する行動が生まれたり、市民の一体感がより高まることも期待されています。

■イマジン・ヨコハマのプロセス

2008年12月。「横浜の未来を想像しよう」という掛け声で、「市民の未来の横浜への想い」を集めるボランティア募集をすることからスタート
2009年3月には、キックオフワークショップ(200人ワールドカフェ)
2009年5月には、1000人ワールドカフェを実施し、大規模な語り合いが展開されました。
研修を受けたボランティアを中心に、「出張ワークショップ」「イメージコレクターズ」「つながりインタビュー」等の様々なアクティビティが展開され、たくさんの市民の「未来の横浜への想い」を集めました。
2009年1月・3月及び2010年1月には、有識者会議も行われました。
集まった市民の想いを基に、
2009年12月には「集約ワークショップ」を開催。
未来の横浜の強み・特徴、社会的価値などのブランド価値がまとめられました。
これを基にステートメントが描かれ、スローガン、ロゴマークの案が作成されました。
2009年4月8日〜5月20日まで、ロゴマーク3案での市民投票が行われ、風車の羽をモチーフにしたマークが最多得票で選ばれました
2010年6月の開港記念式典で、未来の横浜を表すステートメント・スローガン・ロゴマークがお披露目されました。

※詳しくは、こちら(横浜市ホームページ)

■アウトプット

ボランティアが中心となって集めた「未来の横浜への想い」は、横浜の未来像として「ステートメント」に描かれました。そしてその未来像を短い言葉や図柄で表すものとして、OPEN YOKOHAMAという「スローガン」と風車の羽をモチーフとしたロゴマークが生まれました。


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■研究アーカイブ <目次>
【テーマ1】イマジン・ヨコハマとはなんだったのか

  1. 概要
  2. 設計
  3. 生まれたもの

設計

■大切にしたこと

大切にしたのは、「関係の質の向上」。
組織では、良い結果を出すために、組織の「構成員の行動の質」が重要。 それを高めるために、「構成員の思考の質」を高める。そのためには、構成員同士の関係の質を高めることが大切。 例えば、上司と部下の関係が悪いと、素晴らしい発想やマニュアルも生きてこない。逆に、関係が良いと、良い雰囲気が生まれ、実行力も高まっていく。
自治体においても同様。立場・世代を超えた多様な人が集まり、関係の質を高めていくことを、とても大切にした。

■対話のデザインと手法

「関係性の質を高める」ために、対話のデザインを設計した。
対話の4段階のうち「生成的ダイアログ」の状態を作ることを目指した。

ワールドカフェ

「知識や知恵は、機能的な会議室の中で生まれるのではなく、人々がオープンに会話を行い、自由にネットワークを築くことのできる『カフェ』のような空間でこそ共創される」という考えに基づき、議論を発展させていく手法です。
米国の企業やNPOで戦略的ダイアログの推進やコミュニティの構築の支援を行う専門家により開発されました。
現在ワールドカフェの考え方や方法論は世界中に普及し、ビジネスはもちろん、NPO や市民活動、政治、教育、様々な分野で活用が進んでいます。

【進め方】

【カフェエチケット】

  • 問いに意識を集中して話し合いましょう。
  • あなたの考えを積極的に話しましょう。
  • 話は短く、簡潔にお願いします。
  • 相手の話に耳を傾けましょう。
  • さまざまなアイディアの関係を考え、アイディアをつなぎ合わせてみましょう。
  • 遊び心で、いたずら描きをしたり、絵を描いたりしましょう。
オープンスペーステクノロジー(OST)

H. H.オーエン・アンド・カンパニーのハリソン・オーエン氏により開発され、提唱された集団での対話手法。参加メンバーの自発性を喚起し、主体的な発案、対話を創出するために設計されています。


【進め方】

  • ワークショップのメンバー全員で問題意識を共有。
  • 各メンバーがプロジェクトのアイディアを発表。
  • 各メンバーは他のメンバーのプロジェクトも含め、自分が取り組みたいプロジェクトを選びエントリーする。
  • プロジェクトごとに分科会を実施し、プロジェクトの内容や今後のスケジュールを話し合う。
  • ワークショップ終了後、各メンバーがプロジェクトを実施していく。

<参考>
イマジン・ヨコハマ研究所分科会A−イマジン・ヨコハマとは何だったのか〜企画者の視点で考える(平成22年9月29日開催)


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■研究アーカイブ <目次>
【テーマ1】イマジン・ヨコハマとはなんだったのか

  1. 概要
  2. 設計
  3. 生まれたもの

生まれたもの(アウトカム)

■横浜の未来像を実現するためのムーブメント

  • team OPEN YOKOHAMAと様々なアクティビティ
      • team OPEN YOKOHAMA
      • 様々なアクティビティ
  • 横浜のOPEN YOKOHAMAの取組

■対話の文化の広がり

  • 横浜への広がり
  • 他都市への広がり

■イマジン・ヨコハマから生まれた「小さな物語(個の変容)」

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■研究アーカイブ <目次>
【テーマ1】イマジン・ヨコハマとはなんだったのか

  1. 概要
  2. 設計
  3. 生まれたもの